更年期外来で耳にする用語を解説しています。

「あ行」で始まる更年期外来用語

亜鉛欠乏症(あえんけつぼうしょう)

亜鉛欠乏症とは、タンパク質の合成に必要なミネラルの一種である亜鉛が不足し、湿疹や乾燥などの皮膚疾患、味覚障害、口内炎、傷の治癒遅延などの多岐にわたる体調不良を招いてしまう状態のことをいいます。 更年期の女性が亜鉛欠乏症になってしまうと更年期障害の症状が悪化することがあるため、食事やサプリメントで適度な量の亜鉛を摂取することをおすすめします。

萎縮性膣炎(いしゅくせいちつえん)

萎縮性膣炎とは、女性ホルモンの分泌低下が原因となって起こる病気です。主に閉経後や、悪性腫瘍などで卵巣を摘出した方が発症しやすいといわれており、膣が乾燥・萎縮して雑菌が繁殖し炎症が起こります。

易疲労性(いひろうせい)

易疲労性とは、普段より疲れやすく感じる症状のことをいいます。更年期障害では女性ホルモンの急激な減少により疲れやすくなる場合があり、人によっては日常生活に支障をきたすこともあります。

陰虚(いんきょ)

陰虚とは、漢方医学で用いられる用語で、「体の水分が不足している状態」と捉えられています。体に潤いがなくなって熱っぽくなり、のぼせやほてり、めまいや耳鳴り、生理不順、のどの渇きや寝汗などといった更年期でもみられる症状が現れやすくなります。 漢方医学では、体に潤いを持たせる「地黄」という生薬が含まれた漢方薬が多く用いられています。

温経湯(うんけいとう)

温清飲とは、漢方薬の一種です。血液循環を良くすることで皮膚の乾燥やかゆみを改善させる効果をはじめ、のぼせや頭痛、手足のほてりをとる作用やホルモンバランスを整える効果が期待できるため、生理不順や更年期障害などにも用いられています。

温清飲(うんせいいん)

温経湯とは漢方薬の一種です。更年期障害をはじめ、生理不順や生理痛、冷え性などの治療に使われることが多いですが、肌荒れ改善の効能も持ち合わせているため、美容にも良いとされています。

運動療法(うんどうりょうほう)

運動療法とは、適度な運動を生活の中に取り入れることによって更年期障害にまつわる諸症状の緩和を目指す治療方法です。適度な運動は血行促進させ、ストレス解消につながります。また、骨粗しょう症などの予防にもなるため、ウォーキングやヨガ、ストレッチ、水泳などの運動を無理がない範囲で取り入れることが推奨されます。

エクオール

エクオールとは、大豆そのもののほかに豆腐や味噌、豆乳などの大豆食品に含まれる「大豆イソフラボン」が腸内細菌によって作り変えられてできる成分です。大豆イソフラボン同様に女性ホルモン(エストロゲン)とよく似た構造を持ち、こちらも更年期のさまざまな症状を改善する効果が期待されています。

エクオール産生菌(えくおーるさんせいきん)

エクオール産生菌とは、大豆や大豆食品などに含まれる「大豆イソフラボン」を腸内でエクオールという物質に作り変える腸内細菌です。エクオール産生菌は人によって腸内にいるかどうか、活発に活動しているかが異なり、更年期の症状を改善するはたらきがあるエクオールの効果にも差が生じます。

エストロゲン

エストロゲン(卵胞ホルモン)は主に卵巣から分泌され、女性らしいからだ作りを助けるホルモンです。思春期には乳房や子宮の発育を促し、月経や妊娠などが可能な状態にする重要な役割を担っています。

エストロゲン単独投与法(えすとろげんたんどくとうよほう)

エストロゲン単独投与法とは、女性ホルモン(エストロゲン)だけを毎日服用するホルモン補充療法(HRT)の投与法の一つです。プロゲステロン(黄体ホルモン)を併用せずに長期にわたって女性ホルモン(エストロゲン)だけを服用し続けていると、子宮内膜ガンのリスクが高まりますので、子宮を摘出した方のみが対象となります。

LDLコレステロール(えるでぃーえるこれすてろーる)

LDLコレステロールとは、血液中にある脂質のひとつです。体内で増えすぎると心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患を進行させる原因になるため「悪玉コレステロール」とも呼ばれています。更年期を迎えると、それまでコレステロールの上昇を抑えてくれていた女性ホルモン(エストロゲン)が減少し、LDLコレステロールに増加の傾向がみられるため注意が必要です。

黄体化ホルモン(おうたいけいほるもん)

黄体化ホルモン(LH)とは、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの一種です。排卵に向けて卵胞を成熟させる働きがあるほか、排卵を促す作用があります。 排卵が近づくと多量の黄体化ホルモンが急激に分泌される「LHサージ」という現象が起こるのが特徴です。

オメガ3脂肪酸(おめがさんしぼうさん)

オメガ3脂肪酸は、サバやサンマなどの青魚、エゴマ油やアマニ油などに多く含まれ、体内でDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、αリノレン酸に変換される栄養素のことをいいます。 更年期の女性ホルモンの乱れによるホットフラッシュやうつ気分などの症状に効果が期待され、食事やサプリメントで摂取することができます。

「か行」で始まる更年期外来用語

活性酸素(かっせいさんそ)

活性酸素とは、物質を酸化させて細胞にダメージを与えてしまう酸素のことをいいます。 女性ホルモンはこの活性酸素を抑える働きがありますが、更年期になると女性ホルモンが減少するため、肌の老化が早まったり加齢臭が強くなったりする傾向があります。

加味逍遥散(かみしょうようさん)

加味逍遥散とは漢方薬の一種です。精神的なゆらぎや不眠、冷え、生理痛、のぼせなどの治療に使われ、当帰芍薬散や桂枝茯苓丸とともに「三大婦人薬」の一つに数えられています。

簡易更年期指数(SMI)(かんいこうねんきしすう・しーえむあい)

簡易更年期指数(SMI)とは、更年期に伴う症状の程度を判断する指標です。チェック表にリストアップされている症状の有無や強度を回答していき、点数化することで重症度を把握します。点数が高くなるほど重症と判断され、場合によっては長期的な治療が必要になることがあります。

漢方治療(かんぽうちりょう)

漢方治療は、更年期障害の治療法の一つです。症状によってはホルモン療法よりも有効な点や、ホルモン治療が使えない場合に使用できるなどのメリットがあります。

気虚(ききょ)

気虚とは、漢方医学で用いられる用語で「エネルギー不足の状態」と捉えられています。 更年期障害でみられる憂鬱やイライラ、ほてりやのぼせ、疲れやすい、だるいといった症状の原因とされており、「薬用人参」や「党参」などの身体に元気を補う生薬を含む漢方薬が多く用いられます。

希死念慮(きしねんりょ)

希死念慮(きしねんりょ)とは、漠然とした不安や気分の落ち込みから自殺願望を抱くことをいいます。更年期障害でも、気分の落ち込みや不安感などの精神的な不調が強くなることにより希死念慮が起きてしまう場合があります。

基礎体温測定による更年期の把握(きそたいおんけいによるこうねんきのはあく)

基礎体温(起床直後の安静時の体温)を測定して体温の変動を観察することで、更年期(閉経)が近づいているかどうかを把握できます。 女性ホルモンの分泌が十分にある女性の体温には低温期(月経開始から排卵期まで)と高温期(排卵期から次の月経まで)の二期があり、排卵日を起点としてこの二期を繰り返しますが、更年期に近づくと低温期が続くようになります。これは女性ホルモンが減少して生理・排卵が起こらないため高温期を迎えなくなるからです。 基礎体温の測定は女性の体調を把握する有効な手段ですもありますので、早いうちから習慣にしておくと良いでしょう。

機能性子宮出血(きのうせいしきゅうしゅっけつ)

機能性子宮出血とは、ホルモンの乱れが原因で月経以外の出血が起こる状態を指します。主に更年期やストレスが原因でホルモンバランスが乱れることによって症状が起こります。症状は自然に治ることもありますが、他の原因からなる出血と混合しやすいため長く続く場合は、医師の診察を受けましょう。

稀発月経(きはつげっけい)

稀発月経とは、通常は1ヶ月前後の周期で1週間弱ほど続く月経のサイクルに乱れが生じ、前回から39日以上経っても次の月経が始まらない状態を指します。主にホルモンバランスの乱れが原因に挙げられ、生活習慣を整えるなど1〜2ヶ月ほど様子を見て症状が長引くようであれば医師に相談しましょう。

GABA(ぎゃば)

GABA(ギャバ)はアミノ酸の一種で、正式名称はガンマアミノ酪酸です。 自律神経を整え、ストレスを軽減する効果があるとされ、更年期障害の諸症状の緩和効果も期待されています。最近ではギャバを配合した食品が多く見られるようになりました。

緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)

緊張型頭痛とは、片頭痛とともに慢性的な頭痛の代表であり、頭全体がきつく締めつけられるような痛みを感じるものの、吐き気や悪心などを伴わない・日常の動作によって頭痛が悪化しないなどの特徴がみられます。 更年期による女性ホルモン(エストロゲン)分泌低下の影響が関係しているかどうか不明な点が多いですが、片頭痛に比べて中高年女性に多いのが特徴です。長時間同じ姿勢でいるときや疲労が原因となって起こることもあるため、まずはこまめに姿勢を変える・ストレッチをするといったセルフケアを心がけましょう。

クッパーマン更年期指数(KKSI)(くっぱーまんこうねんきしすう・けーけーえすあい)

クッパーマン更年期指数(KKSI)とは、更年期指数(SMI)と同じく更年期に伴う症状の程度を判断するための指標です。症状の有無や 程度について回答してく形式も同じですが、更年期指数(SMI)の方がより簡便で、日本人にありがちな症状が考慮された指標であるた め、現在はこちらを使って判定することが多くなっています。

グリシン

グリシンは、体の中で生成されるアミノ酸の一種です。 筋肉の緊張をほぐし、睡眠の質を上げる作用があるため、更年期にありがちな不眠への効果が期待できます。グリシンは食品やサプリメントで摂取可能です。

桂枝茯苓丸(漢方薬)(けいしぶくりょうがん・かんぽうやく)

桂枝茯苓丸とは、漢方薬の一種です。生理不順、生理痛、更年期障害のほか、子宮筋腫や子宮内膜症の治療にも使われることがあり、加味逍遥散や当帰芍薬散とともに「三大婦人薬」の一つに数えられています。

血管運動症状(けっかんうんどうしょうじょう)

血管運動症状とは、女性ホルモンの低下によって自律神経のバランスが崩れ(自律神経失調症)、発汗やのぼせ、動悸、むくみなどの症状が出ることをいいます。

血管年齢(けっかんねんれい)

血管年齢とは、血管の状態を年齢で示した指標です。血管は加齢とともに弾力が失われ硬くなっていきますが、食生活の乱れや運動不足が原因となって実年齢より老化が進み、動脈硬化を引き起こしやすくなるため注意が必要です。

血栓症(けっせんしょう)

血栓症とは、血管の中に血栓(血のかたまり)ができて血流が阻害されてしまう病気のことをいいます。更年期障害のホルモン補充療法(HRT)でエストロゲン(女性ホルモン)を長期間にわたって補充し続けると血栓症になるリスクが上がるといわれています。

血虚(けっきょ)

血虚とは、漢方医学で用いられる用語で「血が不足した状態」と捉えられています。更年期障害でみられる皮膚の乾燥や爪のひび割れ、不眠、髪が抜ける、こむら返りといった症状の原因と考えられており、これらを改善する生薬である「当帰」などが含まれる漢方薬が用いられています。 なお、漢方では「血」は「血液」を指すのではなく、体に栄養を運ぶ・ホルモン分泌を整えるといった働きに必要な血液の循環または血によってあらわれる機能の総称を指します。

ゲニステイン

ゲニステインとは、大豆そのもののほかに豆腐や、味噌、豆乳などの大豆食品に含まれる「大豆イソフラボン」を構成する成分の一つです。大豆イソフラボンが腸内細菌によって作り変えられたエクオールには更年期の症状を改善する効果があるのに加えて、ゲニステインには乳がんや子宮がんなどの発症を予防する効果があると考えられています。

抗うつ薬による治療法(こううつやくによるちりょうほう)

更年期障害の諸症状である気分の落ち込みや不安、不眠といった精神面の治療には、抗うつ薬などの向精神薬が用いられることがあります。服用には医師の診断が必要ですので、症状が強い場合は診察の際に相談しましょう。

高血圧症(こうけつあつしょう)

高血圧症は、血圧を繰り返し測定して最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上だった場合に診断されます。以前は正常だった方でも、更年期に入り女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで、高血圧になることがあります。

高脂血症(こうしけつしょう)

高脂血症は、2007年に日本動脈硬化学会によって病名が「脂質異常症」へと変更された病気です。 体調不良や体の痛みといった自覚症状はありませんが、血液中の脂肪成分の数値が高すぎる又は善玉コレステロールの場合は低すぎる状態となり、知らず知らずのうちに脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因となることがあるため「サイレントキラー」ともいわれています。

甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが通常よりも増加している病態であり、動悸や息切れ、のぼせや異常な発汗、イライラや憂鬱、手足の震え・不眠など更年期障害と紛らわしい症状が現れます。 そのため、このような症状が見られるときは「更年期の不調」だと安易に考えずに念のため診察を受けるようにしましょう。

向精神療法(こうせんしんりょうほう)

向精神療法とは、抗うつ薬や催眠鎮静薬を使用して、更年期障害に伴う気分の落ち込みや情緒不安定、不眠、イライラなどの精神症状を緩和する治療法です。

更年期(こうねんき)

閉経を迎える前後の5年間、トータル約10年間の時期のことを更年期といいます。一般的には45歳〜55歳くらいまでの時期が更年期にあたり、心身に変化があらわれることがあります

更年期障害(こうねんきしょうがい)

更年期に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することでホルモンバランスが崩れ、心身に様々な不調や変化がおきる状態を更年期障害といいます。症状には個人差がありますが、さまざまな身体的不調や精神的不調を訴える方が多くみられます。

更年期障害と症状が類似する甲状腺疾患(こうねんきしょうがいとしょうじょうがるいじするこうじょうせんしっかん)

更年期障害で頻出する症状としては疲労感やお肌の乾燥、気分の落ち込み、体重の増加などがありますが、甲状腺疾患による症状もこれらとよく似ているため、原因が更年期障害と甲状腺疾患のどちらにあるのか見極めが難しいことがあります。

更年期障害と糖尿病の併発リスク(こうねんきしょうがいとうにょうびょうのへいはつりすく)

女性ホルモンの減少は血糖値を下げるインスリンの働きを弱めてしまうため、人によっては更年期障害と糖尿病を併発することがあります。 糖尿病は生活習慣を見直すことで予防できるので、食生活の乱れや運動不足を自覚している方は早めに改善し、糖尿病のリスクを少しでも軽減できるようにしましょう。

更年期障害における補完代替医療(こうねんきしょうがいにおけるほかんだいたいいりょう)

補完代替医療とは、科学的未検証または臨床未応用の治療法のことをいいます。更年期障害治療においてはハーブ療法や芳香療法(アロマテラピー)などがこれに該当し、通常の治療(西洋医学)と併用もしくは補完する位置づけで用いられることがあります。効果が科学的に証明しているわけではないため、医療機関にて補完代替医療単独で治療が行われることはほとんどありません。

更年期障害による胃痛(こうねんきしょうがいによるいつう)

胃痛は更年期によくみられる症状の一つで、原因は主に自律神経の乱れです。胃液過多や胃痙攣の状態になると胃痛と共に吐き気の症状も出やすくなるため食欲が湧かず、痩せてしまう方もいらっしゃいます。

更年期障害によるかゆみ(こうねんきしょうがいによるかゆみ)

かゆみは更年期障害の女性に比較的多くみられる症状で、お肌に潤いを持たせる役割のある女性ホルモンの減少によりかゆみが生じたり、乾燥が進んだりします。また、ストレスや無理なダイエットなどが原因となって女性ホルモンに影響が出ることもありますので、洗顔や 保湿など日頃のケアが大切です。

更年期障害による蟻走感(こうねんきしょうがいによるぎそうかん)

更年期障害の症状の一つに蟻走感というものがあります。蟻走感とは肌の上を蟻(アリ)が這うような不快な皮膚感覚のことをいい、更年期障害の症状である不眠やイライラ、ストレスを増強させてしまうことがあります。

更年期障害によるしびれ(こうねんきしょうがいによるしびれ)

手や足のしびれは更年期によく見られる症状の一つです。更年期には自律神経を整える女性ホルモンの分泌量が低下するため血行不良になってしびれが起きやすくなります。しかし、この時期のしびれは関節リウマチと症状がよく似ており、どちらか判断するには医師による診察・検査が必要になります。

更年期障害による舌痛症(こうねんきしょうがいによるぜっつうしょう)

舌痛症とは舌にピリピリしたような痛みを感じる症状のことです。舌には明らかな病変がみられないのが特徴で、更年期の女性に多いとされています。はっきりとした原因はわかっていませんが、女性ホルモンの減少や、心理的なストレスなどとの関連性が指摘されています。

更年期障害による知覚過敏(こうねんきしょうがいによるちかくかびん)

更年期は外部からの刺激で歯が痛む知覚過敏になりやすい傾向があります。歯茎の後退や歯ブラシによる物理的な刺激の積み重ねなど原因はさまざまですが、女性ホルモンが減少すると唾液の分泌量が減少し、エナメル質がもろくなることも一因です。 エナメル質の保護・修復には十分な量の唾液が必要になるため、更年期の女性はドライマウス対策を積極的に行いましょう。

更年期障害による動悸・息切れ(こうねんきしょうがいによるどう・いきぎれ)

更年期障害の症状の一つに、動悸・息切れがあります。 これは女性ホルモンの減少によって自律神経が緊張状態になるからであり、緩い坂道を登るだけで息切れしたり、ストレスを感じると自覚できるくらい脈が早くなったりすることがあります。

更年期障害による乳房痛(こうねんきしょうがいによるにゅうぼうつう)

更年期障害によって女性ホルモンの分泌量が減少すると、乳房に痛みを感じることがあります。また、更年期障害の治療法の一つであるホルモン補充療法でも乳房痛やハリといった副作用が出現する場合があります。

更年期障害による抜け毛・薄毛(こうねんきしょうがいによるぬけげ・うすげ)

更年期に入ったことにより女性ホルモンが減少すると、髪の毛に潤いやツヤ、コシがなくなると同時に髪の毛を成長させる力や健やかな状態を維持する力が弱まることがあります。その結果、薄毛や抜け毛が多くなってしまう恐れがありますので、閉経前後の時期に髪の毛が気になり始めたら、まずは頭皮の血行を良くするために軽い運動や頭皮マッサージを実践してみましょう。

更年期障害による吐き気(こうねんきしょうがいによるはきけ)

吐き気は更年期障害でも現れる可能性のある症状の一つで、女性ホルモンの急激な減少によって自律神経が乱れ、それが胃腸の働きにも影響してしまうことが原因です。 このほか、胃のむかつきや食欲不振、下痢ないし便秘といった消化器の不調も更年期にありがちな症状です。

更年期障害による眼の症状(ドライアイ)(こうねんきしょうがいによるめのしょうじょう)

更年期障害の症状の一つに肌の乾燥がありますが、これにより目の水分も少なくなり、ドライアイになってしまうことがあります。ドライアイは眼精疲労を加速させ、程度によっては頭痛や肩こり、吐き気など不快な症状を引き起こすため注意が必要です。

更年期障害によるめまい(こうねんきしょうがいによるめまい)

めまいは更年期障害で現れる症状の一つです。しかし、更年期障害によるめまいと判断する前に、女性に多いといわれるメニエール病や前庭神経炎が原因である可能性も検討する必要があります。

更年期障害による耳鳴り・難聴(こうねんきしょうがいによるみみなり・なんちょう)

更年期には突如、耳鳴りや難聴の症状が出ることがあります。原因にはストレスや、女性ホルモン減少による自律神経の乱れなどが挙げられ、更年期障害の一つにも数えられます。 耳鳴りや難聴のほか、めまいの症状が現れた場合は更年期障害ではなく、メニエール病や中枢性めまいなどを発症している可能性もあるため、早めに耳鼻咽喉科の医師に相談して適切な検査と治療を受けましょう。

更年期障害による冷え(こうねんきしょうがいによるひえ)

冷えは更年期障害の女性に多くみられる症状の一つで、自律神経の乱れによる血行不良が原因とされています。更年期障害に伴う冷えには主に漢方治療で対処します。

更年期障害による手指の痛み(こうねんきしょうがいによるてゆびのいたみ)

手指の痛みは、更年期障害でよくみられる症状の一つです。エストロゲンなどの女性ホルモンの急激な変化が関与している可能性が考えられ、更年期のみならず産後・授乳期にも手指の痛みが起こることが知られています。 良く知られているのは、指の第一関節が赤く腫れて痛みが伴う「ヘパーテン結節」、指の第二関節に起こる「ブシャール結節」などがあります。

更年期障害における補完代替医療(こうねんきによるほかんだいたいいりょう)

補完代替医療とは、科学的未検証または臨床未応用の治療法のことをいいます。更年期障害治療においてはハーブ療法や芳香療法(アロマテラピー)などがこれに該当し、通常の治療(西洋医学)と併用もしくは補完する位置づけで用いられることがあります。効果が科学的に証明しているわけではないため、医療機関にて補完代替医療単独で治療が行われることはほとんどありません。

更年期不定愁訴(こうねんきふていしゅうそ)

更年期不定愁訴とは、女性ホルモンの急激な減少を機に現れる不快な症状や違和感の総称です。症状はのぼせ、ほてり、発汗、肩こり、頭痛、冷え、気分の落ち込みなど多岐にわたります。

更年期太り(こうねんきぶとり)

更年期太りとは、閉経を迎える前後5年あたりの時期に体重が増加することをいいます。もともと、更年期に該当する45歳~55歳あたりの 年齢では基礎代謝が落ちて体重が増えやすくなる傾向がありますが、更年期障害による女性ホルモンの減少によって脂質代謝も落ちるため、さらに太りやすくなることがあります。 更年期太りには更年期障害の治療方法の一つであるホルモン補充療法も有効な場合がありますが、まずは減量の基礎である運動習慣や食事内容の見直しから始めましょう。

更年期におけるコラーゲンの減少(こうねんきにおけるこらーげんのげんしょう)

更年期にはコラーゲンの生成を促進させる女性ホルモンが減少するため、これと比例してコラーゲンの量も少なくなります。 更年期に入るとお肌の乾燥や関節の痛みが気になり始めるのはこのためです。

更年期に対する鍼灸治療(こうねんきにおけるしんきゅうちりょう)

鍼灸は、体の各所に点在する経穴(いわゆるツボ)を鍼やお灸で刺激して体調を整える伝統医療ですが、更年期障害の諸症状を緩和する方法として、積極的に活用する患者さんもいらっしゃいます。人の成長・生殖・ホルモン分泌を司るといわれる「腎(腎臓の意味ではない)」の機能を高める施術が中心となります。

更年期のアレルギー症状の悪化(こうねんきのあれるぎーしょうじょうのあっか)

更年期に入るとアレルギー症状が悪化することがあります。これは女性ホルモンが減少して自律神経のバランスが乱れ、通常時より痒や涙、鼻水などが出やすくなることが原因ですが、ここに不眠やストレス、疲労感といった更年期障害の諸症状が重なるとアレルギー症状はさらに悪化してしまいます。

更年期の記憶力低下(こうねんきのきおくりょくていか)

更年期には記憶力が低下し、もの忘れが多くなることがあります。原因は女性ホルモンの減少によって脳内の海馬の働きが鈍くなることや、更年期障害の症状で脳が疲れることなどが挙げられています。

更年期の性器脱(こうねんきのせいきだつ)

性器脱とは、子宮や膀胱、直腸などが腟から飛び出てしまうことをいいます。性器脱は更年期から老年期の女性に多い症状の一つで、加齢や女性ホルモンの減少により骨盤内臓器を支えている骨盤底筋が衰えてしまうことが原因です。根治的な治療法は手術が基本ですが、ペッサリーと呼ばれる医療器具を挿入して、臓器が下に降りて来ないよう支える治療法もあります。

更年期の体重減少(こうねんきのたいじゅうげんしょう)

更年期は代謝や筋力が低下するため一般的に体重が増える傾向がありますが、なかには更年期障害の諸症状で食欲不振になった結果、体重が減少してしまう方もいらっしゃいます。 このような場合にはホルモン補充療法を行うと、失った食欲を取り戻せることがあります。

抗不安薬による治療法(こうふあんやくによるちりょうほう)

更年期障害にみられる諸症状で不安やうつなどの精神症状が強い場合には、「抗不安薬」などの抗精神薬を使用することがあります。服用には医師の診断が必要となりますので、症状がひどい場合は婦人科で医師に相談してみましょう。

五積散(ごしゃくさん)

五積散とは、体の冷えや痛みをとる漢方薬の一種であり、血行・水分循環を改善し胃腸の働きを高める効果があります。更年期障害や生理痛をはじめ、胃腸炎、頭痛、腰痛、神経痛などに用いられています。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

骨粗鬆症は生活習慣や女性ホルモンの低下などが原因となって骨密度が低下し、骨が劣化していく病気です。自覚症状がなく、骨折して初めて骨粗鬆症だと分かるケースも多くみられます。

骨密度(こつみつど)

骨密度とは、カルシウムなどのミネラル成分が骨の中にどのくらい詰まっているかを示す数値です。骨密度は加齢とともに減少していき、骨の強度が下がって骨折しやすくなる原因にもなりますので定期的な検査が大切です。

コリン

コリンは、水溶性栄養素の一種です。自律神経の乱れを整え、脂肪肝や高血圧、認知症を予防する効果が期待できるため、更年期世代には積極的に摂っていただきたい栄養素の一つです。卵、大豆、納豆などに多く含まれます。

「さ行」で始まる更年期外来用語

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

柴胡加竜骨牡蛎湯とは漢方薬の一種です。不眠や気分の落ち込み、イライラなどの精神的な症状に効果があるとされており、更年期障害にありがちな精神的不調の治療に使われることがあります。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)

柴胡桂枝乾姜湯とは、漢方薬の一種であり、神経症や不眠症をはじめ体力が弱く貧血気味といった方に用いられるほか、更年期障害にも応用されています。過敏な神経を癒して心身の働きを整える効果があります。

三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)

三黄瀉心湯は、のぼせやほてり、赤ら顔、イライラ感、不安感、不眠、便秘などの改善に用いられる漢方薬の一種です。体の熱や炎症をとって機能の亢進を鎮める働きがあるとされ、更年期障害などの改善にも使用されています。

シェーグレン症候群(しぇーぐれんしょうこうぐん)

シェーグレン症候群は口の中が乾いたり、涙が出ないといった症状が現れる自己免疫性の病気です。ちょうど更年期に入る年代の女性に多く、女性ホルモンとの関連性が指摘されています。症状が重くなると「食べ物が飲み込みにくい」「目が乾いて仕方がない」など、日常生活に支障が出ることがあります。

脂質異常症(ししついじょうしょう)

脂質異常症とは、血液中の脂質成分の数値が高すぎる(悪玉コレステロール、中性脂肪)、または低すぎる(善玉コレステロール)状態のことをいいます。脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす原因となりますが、体調不良や体の痛みといった自覚症状がなく、病気に気づきにくいため「サイレントキラー」ともいわれています。

持続的併用投与法(じぞくてきへいようとうよほう)

持続的併用投与法とは、ホルモン補充療法(HRT)の投与法の一つです。女性ホルモン(エストロゲン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を併用して毎日服用します。主に閉経後数年が経った女性に用いられ、子宮内膜がんを予防するために行なわれます。

自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)

自律神経失調症とは、ストレスや生活習慣が原因となり、自律神経のバランスが崩れて心身に不調が起こる状態を指します。頭痛や倦怠感、不眠、集中力の低下などさまざまな症状があらわれます。

自律神経調整薬(じりつしんけいちょうせいやく)

自律神経調整薬は、自律神経のバランスを整える薬のことをいいます。名前の通り、一般的には自律神経失調症の治療に使われますが、自律神経が乱れがちな更年期障害の治療にも有効です。

周期的併用投与法(しゅうきてきへいようとうよほう)

周期的併用投与法は、ホルモン補充療法(HRT)の中で最も一般的に行われている投与方法です。女性ホルモン(エストロゲン)を毎日服用し、1ヶ月のうち12〜14日間はプロゲステロン(黄体ホルモン)を併用します。プロゲステロン(黄体ホルモン)の服用後は月経のような出血が起こります。

食事療法(しょくじりょうほう)

食事療法は、更年期障害の改善や予防に効果的な方法の一つです。バランスのよい食生活を心がけ、緑黄色野菜や果物などからビタミン類を摂るほか、更年期障害の症状に効果的な「大豆イソフラボン」が含まれている大豆や大豆食品も積極的に取り入れるようにしましょう。

深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせんしょう)

深部静脈血栓症とは、体の奥にある静脈の中に血液の塊(血栓)ができて血液の流れが止まってしまう病気です。深部静脈血栓症は更年期障害におけるホルモン補充療法の際に副作用として出現することがあり、主な自覚症状には脚のむくみや痛みなどが挙げられます。稀に脚の深部静脈でできた血栓が心臓に向かい、肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)を引き起こして重篤化することがあります。

心理療法(しんりりょうほう)

心理療法は、更年期障害の治療方法の一つです。主にカウンセリングを通してストレス解消法や回復に向けた環境整備のアドバイスなどを行ない、症状の原因にも繋がっていると考えられる心理的・社会的要因を配慮して改善していく治療法です。

四物湯(しもつとう)

四物湯とは、乾燥による肌荒れや冷え症、貧血などの改善に用いられる漢方薬の一種です。血液の循環をよくして体を温め、ホルモンバランスも整える効果が期待できるため、更年期障害や月経不順、産後・流産後の疲労回復などにも使用されています。 女性特有の症状に使う基本処方として知られ、古くから多くの漢方薬のもとになっています。

性交痛(せいこうつう)

「性交痛」とは性交時に感じる痛みを指し、更年期になると女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下によって腟環境が変化したことで痛みが生じる方もいらっしゃいます。 腟の機能低下による分泌物の減少や、腟の乾燥や感染が起こりやすくなることが主な原因となりますが、不安や緊張などの心理的要因も性交痛と関連することがあるため原因は多岐にわたります。

性差医療(せいさいりょう)

性差医療とは、男女の様々な違いを前提に行う医療のことをいいます。体の仕組みの違いはもちろん、社会的な立場や心理的傾向なども考慮され、一人ひとりの症状・状況に合わせてより適切な治療を行えるようにします。男性機能外来や更年期外来は性差医療の一環であり、患者さんの健康とQOL(生活の質)への貢献が期待されています。

精神神経症状(せいしんしんけいしょうじょう)

精神神経症状とは、更年期で女性ホルモンの分泌が低下することによってみられる症状のなかで主に憂鬱になる、イライラする、集中力の低下、忘れっぽい、寝つきが悪いなどの精神的な不調が出ることをいいます。また、更年期を迎える女性の多くが親の介護や夫婦間の問題といった悩みが増える時期でもありますので、こうした環境・社会的要因によるストレスも大きな原因であると考えられています。

性腺刺激ホルモン(せいせんしげきほるもん)

性腺刺激ホルモンとは、脳下垂体から分泌されるホルモンの一種です。卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンの2種類に分けられ、これらが卵巣を刺激することで女性の体に大切なエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が促進されます。

セロトニン

セロトニンとは、精神的に安定させる働きのある脳内の神経伝達物質のことをいいます。女性ホルモンの分泌量が低下するとセロトニンの分泌量も減少するため、更年期になると怒りっぽくなったり、ちょっとしたことで不安を抱きやすくなるといった症状の原因となることがあります。

セントジョーンズワート

セントジョーンズワートとは、オトギリソウ科の植物(別名・セイヨウオトギリソウ)のことをいい、民間療法の一種であるハーブ療法では頻繁に登場するハーブです。自律神経の乱れを整え、精神的な不安を抑える効果があるとされており、欧米諸国では月経前症候群(PMS)や更年期障害の諸症状の緩和に使われることがあります。

川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)

川芎茶調散とは、主に風邪のひき始めの頭痛などに効果があることで知られる漢方薬の一種です。発熱や寒気、鼻づまりなどにも用いられるほか、更年期や月経による心身の不調にともなう頭痛にも処方されています。

ソイチェック

ソイチェックとは、大豆や大豆食品などに含まれる「大豆イソフラボン」を更年期の症状改善に効果があるエクオールという物質に腸内で作り変えられているかどうかを調べる検査です。ソイチェックは尿検査で調べることができ、郵送で簡単に行なえる検査キットが販売されています。

「た行」で始まる更年期外来用語

大豆イソフラボン(だいずいそふらぼん)

大豆イソフラボンは大豆や、豆腐や味噌などの大豆食品に含まれている成分です。「植物性エストロゲン」とも呼ばれており体内で女性ホルモン(エストロゲン)とよく似た働きをするため、更年期の症状を緩和・予防する効果をはじめ女性の健康や美容によい成分として注目されています。

ダイゼイン

ダイゼインとは、大豆そのもののほかに豆腐や、味噌、豆乳などの大豆食品に含まれる「大豆イソフラボン」を構成する成分の一つです。食事から摂取した大豆イソフラボンは腸から吸収されていきますが、ダイゼインがエクオールという成分に作り変えられる場合と、ダイゼインのまま吸収される場合とで更年期の症状などへの効果に差が生じることが分かっています。

男性更年期障害(だんせいこうねんきしょうがい)

男性更年期障害(LOH症候群)は、加齢に伴って男性ホルモン(テストステロン)が減少することで起こります。主な症状には、全身の倦怠感や性機能不全などの身体症状や、不眠や無気力などの精神症状がみられます。

血の道症(ちのみちしょう)

血の道症とは、漢方医学で用いられる用語であり、更年期や月経をはじめとする女性ホルモンに関連する症状を指した概念です。西洋医学でいうところのPMS(月経前症候群)や更年期障害など女性特有の不快な症状を幅広く示しています。

通導散(つうどうさん)

通導散は、便秘の改善や不安・イライラ感を緩和するために用いられる漢方薬の一種です。血液の循環をよくしホルモンバランスを整える効果が期待でき、下腹部に痛み・炎症があり便秘がちな方の更年期症状や生理不順などの改善に用いられます。

DHEA(でぃーえいちいーえー)

DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)とは、副腎皮質性で分泌されるホルモンで、男性ホルモンや女性ホルモンをはじめとする様々なホルモンの元となるため、通称マザーホルモンともいわれています。 医療機関によってはこのDHEAのサプリメントを摂取することで女性ホルモンを増やし、更年期の諸症状の緩和する治療法を採用しているところがあります。

TMS治療(てぃーえむえすちりょう)

TMS治療(反復経頭蓋磁気刺激法)とは、磁気で脳の血流を増やして神経細胞を活性化させる精神疾患の治療法で、欧米では主にうつ病の治療に用いられます。 日本でも導入する病院が増えつつあり、更年期の精神的不調にも効果が期待できるといわれていますが、まだ一般化されてはいません。

テストステロン補充療法(てすとすてろんほじゅうりょうほう)

テストステロン補充療法(TRT)とは、男性更年期障害の治療で用いられる治療法です。 男性ホルモンの一つであるテストステロンを補充することで、不眠やほてり、気分の落ち込み、疲労感、集中力の低下など、更年期の諸症状の緩和を目指します。

デセン酸(でせんさん)

デセン酸とは、ローヤルゼリーの中に含まれる成分のことをいいます。 デセン酸は多くの栄養素を含む上、摂取すると女性ホルモンと似た働きをするため、更年期世代の女性を中心に今注目を集めています。

当帰芍薬散(漢方薬)(とうきしゃくやくさん・かんぽうやく)

当帰芍薬散とは漢方薬の一種です。生理不順や生理痛、冷え、更年期障害の治療に使われることが多く、加味逍遥散や桂枝茯苓丸とともに「三大婦人薬」の一つに数えられています。

動脈硬化(どうみゃくこうか)

動脈硬化とは、心臓から血液を全身に送り込む働きをする動脈にコレステロールや中性脂肪などが溜まり、詰まって硬くなる状態のことをいいます。更年期を迎えると、動脈硬化や脂質異常症などの生活習慣病を抑える働きをする女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少するため症状が起こるリスクも高まります。

ドライマウス

ドライマウス(口腔乾燥症)は、常に口の中が渇いて口臭やネバネバが気になる状態が長期間続く病気です。更年期になると、ホルモンバランスの乱れによって唾液の分泌が減少してしまい、ドライマウス(口腔乾燥症)を発症する人もいます。

「な行」で始まる更年期外来用語

7の倍数(ななのばいすう)

東洋医学において、女性の体は「7の倍数」の年齢で変化のときを迎えるとされています。7の倍数の年齢に該当する42歳、49歳は女性ホルモンの減少による体質の変化が気になり始める年齢でもあるため、この「7の倍数」の考え方を体調管理や生活習慣の見直しの参考になさる方もいらっしゃいます。

脳視床下部(のうししょうかぶ)

脳視床下部とは脳の中心あたりにある脳内組織で、女性ホルモン分泌の指令を出す組織としても知られています。また、体調全体に影響を与える自律神経も司っているため、脳内組織の中でも非常に高度な働きをする部位でもあります。

ナチュラルホルモン補充療法(なちゅらるほるもんほじゅうりょうほう)

ナチュラルホルモン補充療法(BHRT)とは、人の体内で作られるホルモンと同じ化学的構造のホルモンを投与して、更年期障害の諸症状を緩和する治療法です。 ナチュラルホルモンは合成ホルモンと比べて人の体への親和性が高いため副作用も少ないといわれていますが、実際には個人差があります。

女神散(にょしんさん)

女神散とは、のぼせやめまいなどの症状がみられる方に用いられる漢方薬の一種です。血行と水分の循環を改善し、更年期障害をはじめ月経不順や産前産後の神経症など女性特有の症状に使われることから「女神」という名前がついたといわれています。

「は行」で始まる更年期外来用語

排尿障害(はいにょうしょうがい)

排尿障害とは、尿失禁や頻尿、残尿感が残るなど排尿にまつわる不快な症状全般を指します。更年期障害では女性ホルモンの減少により、骨盤の下で膀胱をはじめとする内臓を支えている骨盤底筋群が緩むため、排尿障害が出ることがあります。

ハーブ療法(はーぶりょうほう)

ハーブ療法とは、セージ、ミヤコグサ、ホップなど、更年期障害の諸症状への効果が期待できるといわれているハーブを液体や錠剤などで摂取する治療法です。欧米諸国を中心に、海外では有効な治療法の一つとして取り入れられつつあり注目を集めています。

バセドウ病(ばせどうびょう)

バセドウ病とは、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで代謝が過度に活発する病気の1つをいいます。 動悸や息切れ、ほてり、多汗、集中力の低下、イライラ、手の震えなどの症状が出るため、更年期障害と間違えられることがあります。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

半夏厚朴湯とは漢方薬の一種です。喉のつかえ感や痛みに有効とされているほか、更年期障害の治療では不安感や気分の落ち込みなどの精神的不調を訴える方にもよく使われます。

パントテン酸(ぱんとてんさん)

パントテン酸は、ビタミンB群の一種です。 免疫力を上げたり、動脈硬化を予防したりする効果があるため、更年期の健康維持にはおすすめの栄養素です。 また、ストレス緩和の作用もあるので「抗ストレスビタミン」と呼ばれることがあります。

微小血管狭心症(びしょうけっかんきょうしんしょう)

微小血管狭心症とは、直径100μ以下の微小な冠動脈が痙攣を起こして正常に拡張できなくなる病気で、発症すると胸痛や吐き気、動悸、息苦しさなどの症状が出ます。 血管の働きをサポートする女性ホルモン(エストロゲン)の減少が発症の一因といわれており、実際、女性ホルモンが急激に減少する更年期の女性に多く見られます。

ビタミンE(びたみんいー)

ビタミンEは、脂溶性栄養素の一種です。ホルモン分泌の調整、血行促進、抗酸化などの効果があるため、更年期障害の諸症状の緩和が期待できます。 ナッツ類やほうれん草、かぼちゃはビタミンEを多く含むので、更年期世代の方はこれらの食材を積極的に取り入れると良いでしょう。

ビタミンK(びたみんけー)

ビタミンKは、脂溶性ビタミンの一種です。骨の形成を促進させる効果があるため、カルシウムと一緒に摂取することが望ましいとされています。更年期に多く見られる骨粗相症防止にももちろん効果的なので、骨量の低下が気になる場合はビタミンKを豊富に含む納豆や鶏肉、ほうれん草、春菊などを積極的に摂取することをおすすめします。

避妊リング(ひにんりんぐ)

避妊リングとは、妊娠を防ぐ医療器具一般を指します。近年、黄体ホルモン(プロゲステロン)を子宮内に放出することで避妊を促すものもあります。更年期障害のホルモン補充療法では、ホルモンのバランスを保つためにエストロゲンだけではなく黄体ホルモンも補充するため、このような避妊リングを治療の一手段として使用することもあります。

頻発月経(ひんぱつげっけい)

頻発月経とは、通常は前回から1ヶ月前後の周期で次の月経が始まるサイクルが乱れ、24日以内と短い間隔となり月経の回数が多くなる状態を指します。主に卵巣機能が低下する更年期前や未成熟な思春期で排卵がない女性に多く見られますが、排卵がある場合は妊娠に必要な黄体ホルモンの分泌が不足している可能性がありますので、念のため医師に相談してください。

ブシャール結節(ぶしゃーるけっせつ)

ブシャール結節とは、指の第二関節に腫れや痛み、しびれや変形が生じる病気です。更年期による手指の関節痛の代表的な症状の一つであり、エストロゲンなど女性ホルモンの減少が原因と考えられています。 「結節」とは骨のこぶのことで手指の関節が腫れて痛むだけでなく、水膨れのような症状が現れることがあります。

不正性器出血(ふせいせいきしゅっけつ)

不正性器出血(不正出血)は、月経(生理)以外のときに不規則に性器から出血することをいいます。 ホルモンバランスの乱れやすい思春期・更年期に起こることが多い一方で、何らかの病気が原因となっている場合もあります。特に子宮体がんなどは比較的高齢の女性に多い病気ですので、閉経後や更年期に不正性器出血がある場合は注意が必要です。

プラセンタ療法(ぷらせんたりょうほう)

プラセンタ療法とは、プラセンタ(胎盤)から豊富な栄養分などを抽出し、内服・注射などによって体内に取り込む治療です。主に肝機能の改善や疲労回復などのほかに、更年期障害のさまざまな症状を改善させる効果があります。

プロゲステロン

プロゲステロン(黄体ホルモン)は、妊娠の成立や維持に重要なはたらきをするホルモンです。主に子宮内膜を整えて受精卵が着床しやすくしたり、基礎体温の上昇や食欲を増進させる役目を担ってます。

閉経(へいけい)

閉経とは、卵巣の機能が低下し月経が完全に停止した状態を指します。閉経が起こる年齢には個人差がありますが、前回の月経から1年以上月経がない場合に閉経と診断されます。

閉経移行期(へいけいいこうき)

閉経移行期とは、卵巣の機能が低下し始めてから閉経に至るまでの期間のことで、この間に徐々にのぼせや発汗、不安感、イライラなど更年期障害の諸症状を自覚し始めます。移行期の期間には個人差があるものの、閉経前後の5年間、計10年間ほどになることが多いようです。

ヘバーデン結節(へばーでんけっせつ)

ヘバーデン結節とは、指の第一関節が腫れたり曲がったりする病気です。はっきりとした原因はわかっていませんが、更年期女性にこの症状が現れた場合は、エストロゲン(女性ホルモンの一種)の減少によって腫れや浮腫がおさまりづらくなることとの関連性が指摘されています。

片頭痛(へんづつう)

片頭痛とは、慢性的な頭痛の代表であり、主に頭の片側が脈拍に合わせてズキンズキンと痛むのが主な特徴で、光や音に過敏になったり吐き気を伴ったりすることもあります。 アルコール・カフェインの摂取や睡眠不足が原因となることも多い症状です。通常は比較的若い時期に発症しますが、更年期では女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下によって片頭痛が増悪するケースがみられます。

芳香療法(アロマテラピー)(ほうこうりょうほう)

芳香療法(アロマテラピー)とは、植物から抽出された精油の香りを利用して心身の健康維持や美容に役立てようとする民間療法の一つです。効果が科学的に証明されているわけではないため、病院で積極的に使われる場面は多くはありません。しかし、現代医学を補助する代替療法として、更年期障害の諸症状緩和を目的に利用する方もいらっしゃいます。

母指CM関節症(ぼししーえむかんせつしょう)

母指CM関節症とは、親指の付け根の関節の軟骨がすり減ったり骨が変形したりして炎症が起きる変形性関節症の一種です。 更年期の女性に多くみられる症状の一つであり、例えばペットボトルや瓶の蓋を開ける、洗濯バサミをつまむときなどに親指の付け根や手首に痛みを感じ、徐々に強くなるという症状がある場合は母指CM関節症の可能性があります。

ポスト更年期(ぽすとこうねんき)

ポスト更年期とは、更年期が過ぎた後のことをいいます。一般的には50代後半あたりに更年期が終わって更年期障害の症状から解放されますが、そこは初老の入口に立つ時期でもあります。

ホットフラッシュ

ホットフラッシュとは上半身にのぼせ、ほてり、発汗などが起こる更年期障害の代表的な症状で、半数以上の女性が経験するといわれています。急なほてりや発汗が顔面からはじまり、やがて頭部や胸部にも広がっていき数分間汗が止まらなくなります。

ホルモン補充療法(ほるもんほじゅうりょうほう)

ホルモン補充療法(HRT)とは、閉経の前後に減少する女性ホルモン(エストロゲン)を体内に補充することで更年期に起こるさまざまな症状を改善させる治療法です。

ホルモン補充療法に伴う不正出血 (ほるもんほじゅうりょうほうにともなうふせいしゅっけつ)

更年期障害の治療方法の一つであるホルモン補充療法(HRT)には、不正出血が出現する場合があります。これは治療開始から数か月続くことがありますが、悪い現象ではありません。これにどう対処していくかは担当医とご相談ください。

「ま行」で始まる更年期外来用語

マイクロ波子宮内膜アブレーション(まいくろはしきゅうないまくあぶれーしょん)

マイクロ波子宮内膜アブレーションとは、マイクロ波で子宮内膜を焼灼・壊死させて経血を大幅に減らす治療法です。 更年期初期によくみられる月経過多の治療にも対応できる、体への負担が少ない新しい治療法です。

メノポーズ

メノポーズ(Menopause)とは、英語で「閉経」を意味する言葉です。 日本でこの言葉が使われる機会はさほど多くはありませんが、最近では更年期の健康に関する情報を周知する期間として「世界メノポーズデー」や「メノポーズ週間」が定められていることで、言葉の意味も広く認知されるようになりました。

「や行」で始まる更年期外来用語

薬膳茶(やくぜんちゃ)

薬膳茶とは、季節や体質、体調に合わせて体によい素材を用意し蒸らして作る「薬膳」の考え方をベースにしたお茶のことです。風邪のときに飲む生姜湯なども薬膳茶の考え方にあたります。 更年期障害のほてりや発汗、冷え、肩こりや疲労感、気分の落ち込みなどの症状に合わせて用いられることがあり、身近な食材で作れることから取り入れる方も多くいらっしゃいます。

夜間中途覚醒(やかんちゅうとかくせい)

夜間中途覚醒とは、更年期障害による自律神経の乱れなどが原因で睡眠途中に目が覚めてしまうことをいい、治療には睡眠導入剤などが用いられる場合があります。

ゆらぎ期(ゆらぎき)

ゆらぎ期とは閉経前後5年、計10年間の時期に該当する更年期の別称です。 この時期は女性ホルモンの減少によって心身の健康状態が不安定(ゆらぐ)になりやすいため、このような呼ばれ方もされるようになりました。

抑肝散(よくかんさん)

抑肝散とは漢方薬の一種です。 主にイライラや神経症、不眠などの精神的不調に効果があり、更年期障害の精神症状の治療にもよく使われる漢方薬です。

「ら行」で始まる更年期外来用語

卵胞刺激ホルモン(らんぽうしげきホルモン)

卵胞刺激ホルモン(FSH)とは、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの一種です。 男女それぞれの性腺を刺激して性ホルモンの分泌を促進させる作用を有しており、女性は卵巣内の卵子の発育を促し、男性は精巣での精子の発育を促します。無月経症や不妊症などが疑われる際の検査で卵胞刺激ホルモン(FSH)の血中濃度が調べられることがあります。

老人性腟炎(ろうじんせいちつえん)

老人性腟炎は、主に閉経後の女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下が原因となって腟の潤いがなくなり、乾燥・萎縮し雑菌が繁殖して起こる炎症です。「萎縮性膣炎」とも呼ばれ、痛みやかゆみなどが生じるほか出血やおりものの量・色の変化、性交時に強い痛みを伴うことがあります。「老人性」と呼称されていますが閉経後の女性であれば年齢を問わず発症する可能性があります。

ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドロームとは、筋肉や骨、関節といった体を動かす組織や器官が衰えて、「立ち上がる」「歩く」などの基本的な動きが難しくなる状態のことをいいます。更年期には女性ホルモンの急激な減少により関節痛や骨粗しょう症などを発症しやすくなりますが、これがロコモティブシンドロームをさらに悪化させることがあるため注意が必要です。