当院では、更年期障害以外でも「骨粗鬆症」「脂質異常症」「萎縮性膣炎」等のご相談も承っておりますので、
これらの症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
骨粗鬆症について
骨量が減少し、なお且つ骨組織の微細構造が変化することで骨が脆くなり骨折しやすくなった病態を言います。骨粗鬆症は、まず原発性骨粗鬆症と続発性骨粗鬆症に分類されますが、一般に骨粗鬆症といわれているもののほとんどは、原発性骨粗鬆症に分類される閉経後骨粗鬆症です。
症状としては、60歳代以下の世代では無症状のことも多いですが、高齢者になると脊椎の圧迫骨折や大腿骨頚部骨折・橈骨遠位端骨折などを生じやすくなります。
診断には骨量を測定する各種装置が使われます。治療としては、大きく分けて薬物を使わない食事療法(ビタミンDやカルシウムを多く含む食事を心がける)および運動療法と薬物療法があります。
脂質異常症について
血液中の脂質(コレステロール,トリグリセライド)が異常値を示す病気で、臨床的に問題となるのは高コレステロール血症と高トリグリセライド血症です。若いうちに発症する遺伝的な素因の強い家族性の脂質異常症の場合は、その臨床症状として黄色腫が挙げられますが、更年期の女性に認められることはほとんどありません。一般的には無症状のことも多いのです。
日本動脈硬化学会の基準によれば、LDLコレステロール(悪玉)140mg/dl以上、トリグリセライド150mg以上、HDLコレステロール(善玉)40mg/dl未満が該当します。治療には,大きく分けて薬物を使わない食事療法および運動療法と薬物療法があります。血液中の脂質の値にもよりますが、その他にその人がどの程度心臓血管系の病気のリスクが高いかにより薬物療法の開始基準が異なります。
萎縮性腟炎について
エストロゲンの低下により発生する、腟粘膜の萎縮を主因とする非特異性の炎症性疾患であり、症状としては帯下感や性交時痛・性器出血などが挙げられます。
ただし性器出血を来す場合は、子宮がんのような悪性疾患との鑑別が必要なこともあります。
治療には、エストロゲンの腟剤ないし内服剤を用います。
自分の骨密度・血管年齢を知ろう
女性は、更年期を迎え卵巣の働きが悪くなる(女性ホルモンの分泌が低下する)と、骨の密度が低下したり(骨粗鬆症)、悪玉コレステロールが増える(脂質異常症)ことで動脈硬化が進みやすくなります。
このような病気は、早期の発見・早期からの予防的治療を行うことが大切です。早期発見のためにも、骨の検査と動脈硬化検査を受けてみませんか?
当院では、超音波を用いて足のかかとの骨で測る骨密度検査と血圧を測る要領で行う動脈硬化検査を行うことができます。いずれの検査も短時間でかつ痛みを伴うことなく、測定できます。
ご希望の方は、診察時に遠慮なくお申し出ください。
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