生理時に血の塊(コアグラ)が出るのは普通? 知っておきたい基礎知識

2025.10.02

生理の時に血の塊(コアグラ)が出ることは、多くの女性が経験する現象です。
医学的には「凝血塊」や「血餅」と表現され、通常の経血はサラサラとした液体状ですが、量が多い場合や血流が一時的に滞ると、血液が凝固しやすくなり、塊として排出されることがあります。
このような血の塊は、必ずしも異常ではありませんが、塊の大きさや頻度、出血量によっては注意が必要なので、基礎知識として知っておきましょう。

経血に血の塊が混じるのはなぜ?

経血に血の塊が混じる主な理由は、子宮内膜が剥がれ落ちる際に出血し、その血液が体外に排出されるまでの間に固まるためです。
通常、体内には血液を固まりにくくする酵素が働いていますが、経血量が多いと酵素の働きが追いつかないことがあり、血液が固まってしまうのです。
また、長時間同じ体勢でいて経血が腟内に溜まりやすくなり、これも塊ができる原因になります。
このような血の塊は、子宮内膜の組織や血液が混ざったもので、一時的に出る程度であれば特に心配する必要はありませんが、頻繁に大量に出るケースは注意しましょう。

一般的に、1回の生理で数回小さな塊が出る程度であれば正常範囲とされていますが、5センチ以上の大きな塊が何度も出る、出血量が急激に増える、貧血症状がある場合は、過多月経や子宮の病気が隠れている可能性があるため、婦人科の受診を検討しましょう。
特に10センチ近い非常に大きなものは重度の過多月経や重大な疾患のサインである可能性が高く、早めの受診が必要です。
また、月経期間が8日以上続く、夜用ナプキンでも1~2時間で漏れるほどの出血がある場合も要注意です。

血の塊にある背景と関連する疾患

過多月経、大量出血の関係

血の塊が頻繁に出る場合や、出血量が明らかに多い場合は「過多月経」の可能性があり、この状態を放置すると、慢性的な貧血や体力低下、日常生活への支障が生じます。
また、過多月経の背景には子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症などの婦人科疾患が関与していることがあり、早期の診断と治療が必要です。

更年期に多いケースとホルモンバランスの乱れ

更年期に差し掛かると、ホルモンバランスの乱れが生じやすくなります。
エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌が不安定になり、月経周期や経血量に変化が現れ、出血量が増えることがあります。
また、加齢に伴い子宮筋腫や子宮内膜症などのリスクも高まるため、40代以降で血の塊が頻繁に出る場合は特に注意しましょう。
ホルモンバランスの乱れは生活習慣やストレスとも関係が深く、日常のケアも大切です。

妊娠、不妊に関わる症状と注意点

血の塊は、妊娠や不妊にも関係していることがあります。
例えば、妊娠初期に大量の血の塊が出る場合は流産の兆候だったり、子宮内膜症や子宮筋腫で不妊の原因になっていたりするケースも考えられます。

婦人科で行われる検査、診断と治療方法

婦人科では、原因を特定するために様々な検査や診断が行われます。
主な検査には、子宮や卵巣の状態を確認する超音波検査、腟や子宮頸部を確認する内診、ホルモンバランスや貧血を調べる採血などがあり、診断結果に応じてピルや止血剤などの薬物療法、手術や処置が選択されます。

治療は症状や原因によって異なるので、医師と相談しながら最適な方法を選びましょう。
治療後も定期的な通院による経過観察が行われ、症状の改善状況や再発の有無を医師と確認していきます。

軽減するための日常ケアとセルフ対策

血の塊を出にくくし、症状を軽減するためには、日常生活でのセルフケアがとても重要です。
体を冷やさないように心がけ、血流を良くするのが大切で、規則正しい生活や適度な運動を取り入れると、ホルモンバランスの乱れを和らげる効果が期待できます。
ストレスを溜め込まないというのも月経トラブルの予防になり、経血の色、塊の有無や大きさ、出血量、痛みの強さなどを日記やアプリで記録しておくと、異常の早期発見に役立ちます。

また、夜更かしや不規則な食事はホルモン分泌に悪影響を与えるため、十分な睡眠と規則正しい生活リズムを意識しましょう。
鉄分やビタミンB群、葉酸などを含む栄養バランスの良い食事を心がけるのも大切です。
ストレスを感じたときは、深呼吸や趣味の時間を持つなど、リラックスできる時間を意識的に作るのをおすすめします。

しかし、セルフケアで改善しない場合や、症状が悪化する場合は、自己判断で放置せず、必ず婦人科を受診しましょう。
早期発見、早期治療が、将来の健康維持や不妊予防にもつながるので、体の変化に敏感になり、異常を感じたらすぐに行動するのが大切です。

少しでも気になったら早めの受診を

生理中に血の塊が混じるのは、多くの場合で正常な生理反応ですが、塊の大きさや頻度、出血量、体調の変化によっては注意が必要です。
特に5センチ以上の大きな塊が毎回の生理で何度も出る、出血量が急に増えた、立ちくらみや動悸、息切れがある、強い腹痛を伴うといった場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
日常生活の見直しやセルフケアも大切ですが、こうした体のサインを見逃さず、一人で悩まずに医師に相談してみて下さい。

当院でも、生理時のトラブルに関するアドバイスや指導を行なっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。