生理痛の原因と自宅でできるセルフケア

2020.09.22

生理痛とは、月経時に下腹部が痛む症状のことを指し、月経のある女性の多くが経験する痛みです。経血と古くなった子宮内膜を外に押し出そうとして子宮が収縮することが生理痛の原因となります。
妊娠に備え、子宮が自ら内部を整えようとするのが生理の役割であるため、生理痛は月経時に起こりうる想定内の症状だといえます。

しかしながら、生理痛の程度は人によってそれぞれ。軽い違和感がある程度の方もいれば、何らかの対策が必要な場合もあります。

冷えと血行不良・ストレスは生理痛の原因に

生理痛を悪化させる原因には冷えと血行不良、ストレスなどが挙げられます。この中でも骨盤内の血液の流れを滞らせる冷えと血行不良については注意が必要です。血液のうっ血は痛みを感じやすくしてしまうことがあります。

ストレスについては目に見えない分、気づかないうちに溜め込んでしまっている方が多くいらっしゃいますが、ストレスは自律神経に悪影響を及ぼして血行不良を招き、生理痛を悪化させる原因にもなります。そのため、日々の生活の中で少しでも「疲れたな」と感じたら、なるべくその日のうちにしっかり休息と睡眠をとるようにしましょう。

これらが生理痛の原因となっている場合は、普段の生活習慣などを見直すことで生理痛緩和の効果が期待できます。しかし、何らかの子宮に関連する病気などの可能性がないか、念のため医師の診察を受けるようにしましょう。

自宅や職場でできる生理痛緩和のセルフケア

生理痛を緩和させるセルフケアは、自宅や職場などで気軽に行えます。ここでは、生理痛の対策についていくつか方法を挙げていきます。

身体を温める

身体の冷えは生理痛の悪化を招きます。そのため、月経時には特に意識して身体を温めるようにしましょう。カイロやひざ掛けを使って下腹部を温めたり、保温機能が備わっている下着やズボンを着用したりするのもよいでしょう。
また、飲み物はホットを選び、血管を収縮させる作用があるカフェインが入っていないものがベストです。

ゆっくり入浴する

入浴は身体をじっくり温めることができる効果があるほかにも、お風呂でリラックスすることによってストレス軽減に役立ちます。そのため、月経時にはぜひ入浴を心がけてください。

軽い運動をする

運動は身体の血行をよくする効果があります。月経時であっても無理のない範囲の運動は生理痛緩和が期待できるのでオススメです。例えば出勤時になるべく歩くよう心がけたり、座りっぱなしにならないように時々立ち上がって軽いストレッチをしたりするのもよいでしょう。ただし、ハードな運動は避けてください。

しっかり睡眠をとる

月経時は体力を消耗するため、普段より疲れやすくなることがあります。疲れとストレスによる生理痛悪化を防ぐためにも、月経時はしっかり睡眠をとるようにしましょう。 また、質のよい睡眠のためにも、寝る前のスマートフォンの使用は控えたいものです。

生理痛緩和には生活習慣の見直しが大切

身体を冷やさない、軽い運動を心がけるといったことは健康維持の基本ですが、日頃から続けていけば生理痛の緩和にも高い効果が期待できます。普段からの生活習慣を甘く見ず、基本的なものから見直すことが大切です。

しかし、どれだけ気をつけていても我慢できない痛みもあります。そんなときは無理をせず、医師の診察を受けてください。

当院でも、生理痛や月経時に関するアドバイスや指導を行なっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。