妊娠したら仕事はどうする? 辞めずに続けられる柔軟な働き方について

2025.08.13

妊娠後も仕事を続けて良いのか、不安に感じる女性は少なくありません。
特に初めての妊娠の場合は、身体の変化にも気持ちがついていかず、これまでのように動けない自分にモヤモヤしたり、職場に申し訳なさを感じたりする場面もあるでしょう。
その場合、勤務時間や仕事内容を調整することや、在宅勤務や時短制度、部署異動など、無理のない働き方をするという選択肢があります。

妊娠中の仕事の基本と押さえるポイント

妊娠中でも仕事を続ける女性は増えていますが、「みんな我慢しているのだから私も頑張らないと」と思い込んで無理をする必要はありません。
妊娠中の身体はとても繊細なため、たとえ本人が大丈夫と思っていても、気付かないうちに負担がかかっている場合もあります。
つわり、眠気、疲れやすさ、情緒の不安定さなど、目に見えない変化が現れてくるため、身体を守る働き方を意識するのが大切です。

妊娠してから仕事をする上で、まず知っておきたいのが、妊婦さんを守るための法律や制度がすでに整っているということです。
ただ、これらの制度は申請しなければ職場側も動きようがないケースが多く、きちんと理解して積極的に活用していきましょう。

そして、妊娠報告のタイミングと伝え方も重要です。
「安定期に入ってから伝えたい」という気持ちがあるかもしれませんが、つわりや体調変化が出始める時期でもあるので、無理をせず、信頼できる上司や人事に早めに相談すると、結果的に働きやすい環境づくりにつながります。
また、妊娠経験者が少ない職場もあるため、自分が初めてのケースになることも想定しておき、制度の説明書類を添えて丁寧に伝えるのも一つの工夫です。

妊娠したからといってキャリアを途絶えさせる必要はなく、自身のペースを尊重しながら働ける土台をつくり、これからの仕事との関係をより良いものにしていきましょう。

妊婦の就業期間の目安と注意点

妊娠がわかったあと、特に迷いやすいのが「いつまで働いて良いのか?」ということです。
基本的には、体調と仕事内容に応じて自身で調整していくのが大前提で、「産前休業(産休)」という権利がありますが、希望すれば休めるというものなので、働ける体調と環境であれば、本人の意志で直前まで働けます。

ただし、1日の終わりに強い腰痛やむくみが出る、頻繁に張りや出血がある、職場環境が妊娠への理解がない、通勤ラッシュや長時間の移動がストレスになっているというような場合は、就業を見直すタイミングかもしれません。
無理をすればするほど、後の休職期間が長くなったり、出産後の回復が遅れたりする可能性もあるので、気になる症状が出てきたら、早めに医師と相談し、必要であれば就業形態の見直しや休職を検討しましょう。

また、有給休暇の活用も一つの選択肢で、産休前に数日~数週間の有給を使って、身体を休めてから出産に備える方も多くいます。
心と身体を整える期間として、産休の直前にまとめて取るのも良いでしょう。

大切なのは、「辞めるか続けるか」ではなく、「どの段階でどう調整するか」という視点です。
フルタイムから時短勤務への切り替えや在宅ワークの導入など、働き方の工夫によって無理なく続ける選択肢もあります。
出産後の職場復帰を見越して、早いうちに引き継ぎ準備を進める、復職後のポジションを相談するなどの動きを始めておくと、後々の負担を軽くできるでしょう。

ストレスや職場トラブルへの対策

妊娠中は体調の変化だけでなく、職場の人間関係や仕事へのプレッシャーなど、精神的な負担も増えやすい時期です。
つわりで体調が悪いのに休みづらい、妊娠してから同僚との距離を感じるようになった、迷惑をかけている気がして言いたいことが言えないなどのストレスを抱えながら働いていると、気づかないうちに心がすり減っていってしまいます。
そうならないためには、以下のような対策がおすすめです。

早めに相談ルートをつくる

まず、何かあったときの相談先を早めに確保しておくのが大切です。
直属の上司に事情を伝える、職場の人事、総務から制度について聞く、社内に産業医やカウンセラーがいれば積極的に利用するといった形で、一人で抱え込まない仕組みを先に作っておくと、精神的にも安心感が得られます。
休職の選択肢も視野に入れ、自身を守る手段として検討しましょう。

外部機関の力を借りる

職場で解決が難しい場合や、言い出せない雰囲気の中にいる場合は、社外の相談窓口を利用する方法もあります。
厚生労働省の総合労働相談コーナーなどの専門窓口や、母性健康管理支援サイトの活用、産婦人科の医師や助産師に診察時に相談してみるのも良いでしょう。

自身の限界ラインを決めておく

仕事をしていると、つい「申し訳ない」という気持ちから無理をしてしまいがちですが、妊娠中は何よりも無理しすぎないラインを先に引いておくのが大切です。
例えば、「1週間に2回以上体調を崩したら医師に相談」「毎日泣きたくなるような気持ちになったら休職の選択肢も考える」「お腹が張りやすくなったらデスクワークに変えてもらう」といったように、自分なりのリスク回避ラインを決めておくと、無理をしすぎる前に気づけるでしょう。

自分と赤ちゃんに合った持続可能な働き方を見つけよう

妊娠中の仕事で大切なのは、今の自分とこれからの赤ちゃんにとって、負担が少なくて心地いい働き方を選べるかどうかです。
妊婦というだけで、働くこと自体をあきらめる必要はなく、選択肢を一つひとつ知っていけば不安は軽くなります。
日々のコンディションが変わる時期だからこそ、最適な距離感で働くことを重視して下さいね!

当院でも、妊娠期間の過ごし方に関するアドバイスや指導を行なっていますので、お気軽にご相談ください。