妊娠「初期」の過ごし方について

2020.09.22

女性にとって妊娠・出産は、人生の中でも大変大きなイベントです。
2人目、3人目と出産経験がある女性でも、妊娠するたびに違いや不安を感じる方も多く、初めて妊娠された方は、何をどう過ごしたら良いのか分からず心配ですよね。
妊娠経験者から聞いた症状が自分には無かったり、日々の症状が手引書などに書いてある内容に当てはまっているのかどうかなど、実感しづらいこともあるかと思います。
少しでも不安無く妊娠生活を送っていただけるよう、妊娠「初期」の過ごし方についてまとめましたので参考にしてください。

妊娠初期に見られる兆候

精神面

  • 普段気にならないことが気になったり、気持ちが落ち込んでしまったり、イライラしてしまう。
  • 急な不安感が襲って焦ってしまう。

これらの症状は、増加したプロゲステロンというホルモン物質が原因です。
妊娠することでホルモンバランスが急に変化すると、不安感に陥ったり、イライラしたりするのは自然なことです。
自分を責めず、「ホルモンが原因で最近不安になったり、イライラしちゃって…」と話すだけでもずいぶん楽になります。
自分で溜めこまないよう、親しい関係の人には話してみても良いかもしれません。

肉体面

  • 熱っぽく感じる。
  • 胸がチクチク張ったり、下腹部に少し違和感や痛みがある。
  • 猛烈な眠気やだるさがある。
  • 味覚がいつもと変わったり、臭いに敏感になる。
  • 早い人は、つわりの症状が始まる。

体調や体格などの違いで、人によって表れる症状は変わります。
妊娠すると、体内ホルモンが変化するとともに肉体的にも変化が表れます。
逆に、妊娠しているのか気付かないくらい変化が表れない人もいます。
急な体調の変化や生理が2週間以上来ない、基礎体温が3週間上がったままという方は、病院へ受診してみてください。

妊娠初期に気を付けること

1.生活習慣の見直しをしましょう

栄養のある食事を摂取し、体調が悪い時は無理をせず休むようにしましょう。
好き嫌いやアレルギーなどがある人は、自分が食せる程度でバランス良く1日3食を摂るように心がけてください。
すぐにお腹がいっぱいになって苦しくなる場合は、少しずつ食べるなど調節しても良いでしょう。
食事を摂ることが困難なくらい体調が悪い場合は、無理せず家族や親しい人、病院へ行きアドバイスをもらうなど考えすぎないようにするのもコツです。
また、身体を冷やす飲み物や食事は避け、出来るだけ薄着をせずお腹を温めましょう。

2.不規則な仕事や身体を酷使する仕事の方は、職場に方に相談しましょう

睡眠時間がしっかり確保出来無い仕事や動き回る仕事や立ち仕事は、お腹の赤ちゃんや母体にも負担がかかります。
無理なく働けるよう、職場の方に勤務体系や勤務時間を相談してみましょう。
また、臭いが気になる方は人混みが多い電車に乗れない場合もあります。
出社時間をうまく調整すると母体の負担も軽くなりますので、検討してみてください。

3.喫煙や大量のアルコール摂取は胎児へ負担がかかるので止めましょう

母体に悪いものは、胎児にも悪影があると考えましょう。
喫煙は、赤ちゃんが必要とする栄養や酸素がうまく行き渡らない原因となり、低体重で生まれやすくなります。
胎児の血流を悪くする他、早産や流産のリスクが2~3倍も違うと言われています。
妊娠に気付いたらすぐに禁煙しましょう。
家族に喫煙者がいる場合は、受動喫煙は母体と胎児への負担となりますので、外で喫煙してもらうよう協力してもらいましょう。
また、アルコールを妊娠中に大量に摂取してしまうと、「胎児性アルコール症候群」と呼ばれる奇形が発生することがあります。
ビール1杯程度ならそこまで問題はありませんが、胎児への悪影響がある可能性が高いと考え、妊娠初期は断酒するつもりでいる方が良いかと思います。

4.無理な姿勢や行動には気を付けましょう

例えば、家の中で掃除機を使用する姿勢は前かがみになりお腹を圧迫しますので、持ち手を長くして背筋を伸ばすとお腹を圧迫せず、腰への負担も掛けずに済みます。
重いものを運ぶ時、子供を抱っこする時、高いところにあるものを取る時などは、特に注意が必要です。
布団の上げ下げ・床の物を取る時は、膝をつけて立ち上がるようにしてください。
高い所のものを取る時は、背伸びはNGです。その際は背伸びしないで済むように、安定した踏み台などを使用してください。

妊娠初期の服装や過ごし方

1.下半身を冷やさず、締め付けない服装

基本的にストレスにならない服を選びましょう。
ウエストのゴムの締め付けがきつかったり、生地がチクチクしたりストレスを感じるものは着用を控えましょう。
ベルトやコルセットなどは使用せず、ゆったりとした長く着用できる服を着用すると良いかもしれません。
季節にあった洋服選びはオシャレをする上で大切ですが、赤ちゃんのことを第一に考え、とにかくストレスにならない服を選び身体を冷やさないことです。
家の外に出る際には、一枚羽織れるものを持つなど工夫してください。

2.リラックスして赤ちゃんの誕生を楽しみに生活する

妊娠初期は、ストレスや不安を少なからず抱えます。ホルモンバランスが崩れるので、精神的にイライラしたりするのは自然なことです。
ストレスを感じるとおなかが張りやすくなり、早産の危険性も高まります。
仕方ないと割り切ることも大切で、出来るだけ心にゆとりを持って赤ちゃんの誕生を楽しみにすると良いでしょう。
ご自身がリラックスできる場所へ赴いたり、好きな音楽を聞いたり、ゆっくりお風呂に入ったりなど、リラックスする時間を持つことでストレスを軽減しましょう。