妊娠中のお母さんと赤ちゃんに大切な「葉酸」について

2020.09.22

妊娠中のお母さんと赤ちゃんにとって、カルシウムや鉄分などは大切な栄養素の一つになります。
そして、これらの栄養素に加えてビタミンB郡の一種である「葉酸」も元気な赤ちゃんを産むために重要な栄養素であることが明らかになり、現在大きく注目されています。

また、葉酸は妊娠中だけでなく妊娠を計画しているころから摂取しておくことが推奨されています。

葉酸とは

「葉酸」は水溶性のビタミンB郡の一種であり、主にほうれん草などの緑黄色野菜や果物に多く含まれています。

葉酸は体内で新しく細胞を作るために欠かせない栄養素で、体の発育を促してくれる役割があります。
さらに、血液中の赤血球の生産を助けてくれる効果もあるため「造血のビタミン」とも呼ばれています。

そのため、葉酸は妊娠中以外の方にも貧血防止をはじめとする日頃の健康維持に欠かせない栄養素として注目されています。

葉酸が赤ちゃんにとって大切な理由

葉酸が妊娠中のお母さんや、妊娠を計画している方にとって大切な栄養素とされている理由には、細胞を新しく作り出して体の発育を促してくれる働きが大きく関係しています。

葉酸を積極的に摂ることで、お腹の赤ちゃんの体づくりによい影響を与えるだけでなく、胎児の先天異常のリスクを軽減する効果が期待されています。

このような理由から葉酸は新生児の発育に重要な働きを持つ栄養素として注目されており、妊娠中だけでなく妊娠を計画している段階から十分な摂取がすすめられています。

葉酸を十分に摂取するためには?

元気な赤ちゃんを産むために大切な葉酸は、主に緑黄色野菜や果物のほかに、豆類やレバーなどからも摂取することができます。
葉酸は身近な食品から摂ることができるものの、水溶性のため栄養を失いやすく、調理に工夫が必要です。

厚生労働省で推奨されている1日の食事で葉酸を摂取する量は、18歳以上の男女ともに240μg(マイクログラム)とされています。(ミリグラムに換算すると0.2400000mgの量となります)

さらに、妊娠を計画しているころから妊娠初期ごろまでのあいだは、通常の食事から摂る量に加えて、サプリメントなどで1日に400μg(ほうれん草約200g分)の葉酸を補給することがすすめられています。

そして、妊娠中のお母さんと赤ちゃんにとっては葉酸だけでなく、カルシウムや鉄分なども大切な栄養素ですので日頃からバランスがよい食生活を心がけましょう。
普段の食事で葉酸をまかない続けるのが難しい場合は、サプリメントなどを上手に活用してみてください。

当院でも、妊娠前や妊娠中の食生活に関するアドバイスや指導を行なっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。