更年期障害を和らげる家族の支えと食事
女性は年を重ねていく毎に、自身の肌や身体の衰えを感じながら生活しています。 特に更年期を迎えられた女性の心理としては、症状が出てくると老いを一緒に感じてしまいます。
- 更年期かもしれない、周りに知られたくない
- 薬だけに頼りたくないし、楽しく更年期を過ごしたい
- 遂に来たか、相談してみようかな
など、不安に思う方、ポジティブに感じる方、正面から受けとめる方色々いらっしゃいます。
更年期の症状はひとそれぞれ違いますが、ホルモンのバランスが一気に崩れるため、自身でのコントロールが難しく、家族や知人の支えや理解があると症状が重くなりにくい傾向にあります。
更年期障害時の心身の状態
この更年期を迎える年代はちょうど、身近な家族にも変化が出てくる時期でもあります。
子供の進学や就職、夫の単身赴任、親の介護や親の他界などで、一家族の束が少しずつ離れてバラバラになっていく時期です。自分のことよりも家族を優先してきた母親たちにとって、家族が離れていくことで焦燥感・孤独感から鬱状態が始まる場合も少なくないようです。
身体的には、「身体は1日中だるく、少し動くだけで疲れる」という日を毎日のように繰り返し、調子が悪いと感じる日が長く続くため、やる気がなくなってしまいます。それに伴い、精神的にも落ち込む日が続き「鬱かな?」と思うと、急に笑い出したり、泣き出したりと情緒が不安定にもなります。
更年期症状は、うつ病に似た症状も多く、重症化すると日常生活に支障をきたすほどになります。家族に抱きかかえられて、病院を受診する方もいらっしゃいます。
ご家族の見守り方としては、家事を手伝ったり、気晴らしに散歩や買い物、一緒にスポーツをしたりと、ストレス解消に付き合ってあげることで、精神的な支えとなります。
また、この時期に起こりやすい症状の一つに、「物忘れ」があります。
集中力が切れてしまってミスを引き起こすことや、頭の中からすっかり記憶が抜け落ちてしまいこともあります。頭ごなしに怒り責めるのではなく、支えになることを念頭に置き、接し方の引き出しを多く持つと良いでしょう。
女性ホルモンはどうすれば増えるのか?
女性ホルモンを増やす特別な方法はありませんが、1つ言えば血液の循環を良くすることは大切です。
血液の循環を良くするには、『健康的な食事』が一番です。
血の循環が悪いと、卵巣の働きも弱くなるかもしれません。
卵巣を元気にしないと、女性ホルモンが十分に分泌されないかもしれません。血液の循環が良くなれば、卵巣にも十分な栄養が行き届くので、卵巣が元気に働けるかもしれません。
卵巣は内臓の一つですので、神経によって支配されています。
次に、大事なのは『運動』です。
運動をすると、筋肉、脊椎骨、内臓それぞれに影響を与えます。
定期的に運動をしている人は、更年期症状が軽いという報告もあります。
スクワットはたくさんの筋肉に刺激が入るため、お尻の筋肉にも効果がありますし、朝の光はうつ症状にいい作用をもたらすので、朝日を浴びながらのウォーキングもおすすめです。
健康的な食事と、運動を取り入れて心に負担がかからないよう気長に積み重ねていきましょう。偏らないよう、全体的に必要な栄養をバランス良く摂れていればOKです。
ホルモンや自律神経に作用する栄養素と食材は
エストロゲン
女性の乳房・腰回り・太ももなどの皮下脂肪を増やし、女性らしいボディラインを形成するのに役立ち、お肌のツヤやハリを保つにも重要な栄養素です。
このホルモンの分泌が正常でないことで、不妊症になる可能性があります。
大豆イソフラボンは、骨粗しょう症の予防、めまい、ホットフラッシュの改善に有効です。「納豆」「豆腐」「豆乳」「きな粉」「油揚げ」「大豆イソフラボン」
ビタミンE
強い抗酸化作用があるため、若返りのビタミンと言われています。
毛細血管を広げ、血流を改善する効果があります。全身の血流を改善すると、細胞の新陳代謝が活発化するので、お肌のハリやツヤを出します。
「ウナギ」「アーモンド」「モロヘイヤ」「コーン油」「卵」「かぼちゃ」
ビタミンB6
タンパク質のサポート役であり、成長促進や皮膚、粘膜、歯や髪などの健康を維持する栄養素です。ビタミンB6が足りていない場合、肌荒れを起こしやすく皮膚炎や口内炎、じんましんなどの症状が現れます。
「まぐろ」「カツオ」「レバー」「ピーナッツ」
ビタミンC
ストレスに対抗して身体を守るホルモンの為、更年期のイライラ緩和に有効な栄養素です。「イチゴ」「ブロッコリー」「ほうれん草」「レモン」
たんぱく質
女性が集まれば話題にあがる、「コラーゲン」。コラーゲンはタンパク質の一種であり、タンパク質の摂取量が下がると、コラーゲンの摂取量も下がります。
髪や肌の調子はわるくなり、代謝機能も下がるため太りやすく痩せにくい体質になるので、常に取り続けましょう。
「鶏肉」「鯵」「魚介類」「チーズ」「白米」
良品質な油
オメガ3といわれる油は、血流を改善し、月経前症候群(PMS)の緩和や、冠動脈疾患の予防や、動脈硬化の予防良いとされています。
「えごま油」「アマニ油」「ごま油」「オリーブ油」
亜鉛
ビタミンEと同様に、ホルモンバランスを整える作用があり、卵巣に多く含まれているので女性ホルモンの働きにも影響を与えます。
「レバー」「牡蠣」「ゴマ」「煮干し」「たらこ」
食事の改善と睡眠に関係
有酸素運動をすると、体内のセロトニンの量を増やすことができます。
セロトニンは、睡眠をつかさどるメラトニンを分泌する材料になるため、重要です。
メラトニンの分泌量が多ければ多いほど、良質な睡眠をとることができます。
良質な睡眠をとると、女性ホルモンの値が高くなり、肌や髪の毛のツヤは上がるので鏡を見るのが楽しみになるでしょう。
家族で出来ること
更年期障害は、自律神経のバランスを崩している面もあるので、うつ病やパニック障害などの精神疾患と同じような不快症状を持ちます。本当につらい病気です。
ただし、更年期障害は一過性の病気で出口のある、必ず治る病気です。
一緒に生活するものが悲観的にならず、「一過性のもの」と楽観的に見守ってください。
辛そうにしている時は、家事や料理を手伝ったりできるだけ要求にこたえるようにしましょう。逆に、元気にハツラツとしている時は普通に接してください。
下記を参考にしてください。
- お母さんの仕事をみんなで手伝うと一致団結
- お母さんの仕事は何か、と洗い出す
- お母さんに孤独感や疎外感を感じさせない
- お手伝いが出来ない時は、家族に伝えて無理をしない
- 病院にもすすんで付き添いましょう
- お父さんが司令塔であり、お母さんの母親や義母はお父さんを支える