妊娠超初期とは? 症状と体調管理、検査のタイミングについて

2024.08.15

一般的に妊娠1ヶ月~4ヶ月の間を指す「妊娠初期」という用語がありますが、その中で「妊娠超初期」といわれる期間をご存知でしょうか?
妊娠超初期は正式な医学的用語ではありませんが、「妊娠4週間目まで」と定義される場合が多いです。

妊娠超初期の症状は?

妊娠超初期にはいくつかの症状が現れる場合が多いですが、個人差が大きいため全く感じない人もいます。以下に、一般的な妊娠超初期の症状を挙げていきます。

微熱

妊娠超初期には、ホルモンの影響で基礎体温が通常よりも幾分高くなりやすいです。
もし通常の基礎体温よりも高い状態が続く場合は、妊娠の可能性を考える必要があります。

乳房の張りや痛み

妊娠が成立すると、ホルモンバランスの変化により乳房が張ったり、痛みを感じたりする場合がありますが、これは体が母乳を出す準備を始めているサインともいえます。
乳房の感触がいつもと違うと感じた場合も、妊娠の可能性があるという一つの目安になりますね。

倦怠感

妊娠超初期には普段よりも疲れやすく、だるさを感じるケースがありますが、これは身体が胎児を育てるために多くのエネルギーを消費し始めるためです。

頻尿

ホルモンの影響で腎臓の働きが活発になり、尿の生成が増えるため、頻繁にトイレに行きたくなる症状が出ることがあります。

吐き気や嘔吐

いわゆる「つわり」は、妊娠超初期に始まることもあります。

味覚の変化

妊娠初期には、食べ物の好みが変わる場合があります。
つわりの一つの症状ともされていますが、好きだった食べ物が食べられなくなる、または今まで興味がなかった食べ物が食べたくなるようなこともあります。

気分の変動

ホルモンバランスの変化により、感情が不安定になりやすく、些細なことで涙が出たり、突然イライラしたりする場面が増えるかもしれません。

その他、頭痛や腰痛を感じるケースもありますが、妊娠超初期の症状は日常生活の中でよくある体調の変化と見分けがつきにくいものもあります。
しかし、上記の症状が複数同時に現れた場合や、いつもとは明らかに違った体調の変化を感じた場合は妊娠の可能性を考えてみて下さい。

妊娠超初期の過ごし方のコツ

妊娠超初期には体調が大きく変わることがあるため、その都度適切な対応が必要です。
日常生活の中で過ごし方や、注意すべき点を押さえて、母体と赤ちゃんの健康を守りましょう。

適切な衣服を選ぶ

妊娠初期は体が敏感になるため、締め付けのない快適な衣服を選ぶことが大切です。
特に下着は、肌に優しく通気性の良い素材を選びましょう。
また足元も冷やさないように温かい靴下を履くことをおすすめします。

無理せず休息する

この時期は体が新しい命を育むために多くのエネルギーを必要とするので、疲れを感じたら無理をせず、しっかりと休息を取ることが大切です。
昼寝を取り入れるなど、身体を休める工夫をしましょう。

栄養バランスの取れた食事を摂る

赤ちゃんの成長にはバランスの取れた栄養が必要で、特に葉酸、鉄分、カルシウムなどの摂取が大切です。
野菜や果物、魚、肉、大豆製品をバランス良く取り入れると、栄養素をしっかり摂れます。

適度な運動をする

適度な運動は、体調管理に非常に有効です。
軽いストレッチや、ヨガなどを日常に取り入れると、全身の血行を良くし、体調を整えられます。
無理な運動は避け、身体の状態に合わせて行いましょう。

ストレスの管理を行う

妊娠中はストレスを感じやすい時期です。
ストレスは体調にも影響を与えるため、できるだけリラックスする時間を持つことが大切です。
趣味に時間を使ったり、自然の中で過ごしたりするなど、自身に合ったリラックス方法を見つけましょう。

パートナーとのコミュニケーションを密にする

妊娠中の不安や悩みは、一人で抱え込まずにパートナーとの共有が重要です。
お互いの気持ちを理解し合い、支え合うことで心の負担を軽減できます。
オープンなコミュニケーションを心掛け、協力して妊娠期間を乗り越えましょう。

心のケアをする

ホルモンの変化により、心理的にも大きな変化が起こることは珍しくありません。
妊娠中は家族や友人からのサポートが心の安定に繋がり、悩みや不安を話すだけでも気持ちが軽くなるでしょう。

妊娠超初期に避けるべきこと

妊娠超初期には避けるべき行動や習慣もあり、以下が代表的な例です。

カフェインの摂取

カフェインは過剰摂取するとこれから発育する胎児に悪影響を与える可能性があります。
コーヒーや紅茶、エナジードリンクなど、カフェインを含む飲み物は控えめにしましょう。

喫煙とアルコール

喫煙やアルコールは胎児の成長に悪影響を与えることが知られています。
妊娠が判明した時点ですぐに止めるのが望ましく、受動喫煙にも注意し、できるだけ禁煙環境で過ごすよう心掛けましょう。

無理な運動

適度な運動は良いですが、激しい運動や重いものを持ち上げるような無理な動きは避けるべきです。
これらは流産のリスクを高める可能性があるため、慎重に行動して下さい。

気になる場合はまず検査をしよう

妊娠超初期は妊娠に気付きにくい時期ではありますが、月経予定日から約1週間経過しても月経が来ずに、何らかな体調に変化がある場合は、まず市販の妊娠検査薬で検査をしてみて下さい。
一般的には、月経予定日から約1週間以降に行うと正確な結果が得られる可能性が高いとされています。
そこで陽性が出た場合は、速やかに病院を受診して確実な診断をしてもらいましょう。
もし陽性でなくても身体に異常がある場合は、自己判断せずに医師への相談をおすすめします。

当院でも、妊娠に関するアドバイス・指導を行なっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。