デリケートゾーンのかゆみの原因とケア方法

2020.09.22

デリケートゾーン(陰部)のかゆみの症状は、なかなか人には相談しづらい箇所のためか、誰にも相談せずに一人で我慢してしまう女性が多くみられます。

かゆみはデリケートゾーンが蒸れやすい夏だけでなく、冬場でも症状が起こることがあります。
衣類や下着の皮膚への接触が原因となることも多いですが、性感染症にかかっているサインの可能性も考えられますので注意が必要です。

デリケートゾーンのかゆみにお悩みの方は、我慢せずに早めに病院を受診しましょう。

デリケートゾーンのかゆみの原因

デリケートゾーンのかゆみの原因は大きく2つに分かれており、衣類や下着などによる物理的な肌への刺激や蒸れ、またはなんらかの性感染症にかかっている恐れがあります。

肌への物理的な刺激によるかゆみ

着用している衣類が肌に当たって皮膚が直接刺激されたり、ぴったりとしたズボンやストッキングなどの通気性の悪い衣類や下着、または生理用品によってデリケートゾーンが蒸れてしまうと肌がかぶれてかゆみが起こりやすくなります。
さらに、汗をかいたり汚れが溜まるとかゆみの原因となる雑菌が繁殖しやすくなりますので注意が必要です。

性感染症によるかゆみ

性行為によって感染することが多い性感染症がデリケートゾーンのかゆみの原因となっていることがあります。代表的なところでは、腟トリコモナス症や性器カンジダ症、性器ヘルペスなどが例に挙げられます。
また、性感染症が原因となっている場合はかゆみだけではなく、別の症状を引き起こす恐れもありますのですぐに医師の診察を受けましょう。

そのほかにも、疲労やストレスによる免疫力の低下やアレルギー、ホルモンバランスの乱れなどが原因となってデリケートゾーンがかゆくなることがあります。

デリケートゾーンのかゆみをケアするには?

デリケートゾーンのかゆみは、まずは症状をよく観察してからケアすることが大切です。

かゆみがひどいだけでなく、おりものに異常があるときや皮膚に水疱や潰瘍があるときなどは、何らかの性感染症による症状の疑いがありますので専門の病院で医師に診断してもらいましょう。

衣類や下着などに皮膚が刺激されて軽くかぶれているのであれば、まずは原因となっている下着類の着用を避けて患部を清潔にし、塗り薬を使ってかゆみを抑えます。
ただし、デリケートゾーンはほかの箇所に比べて皮膚が敏感なため、必ず病院や薬局などで相談してから使用する塗り薬を選びましょう。

デリケートゾーンのかゆみを予防しよう

デリケートゾーンのかゆみを予防するには日頃のお手入れが大切です。いくつか注意点がありますので、それぞれ見ていきましょう。

デリケートゾーンを清潔に保つ

デリケートゾーンはかゆみの原因となる汗や汚れが溜まりやすい箇所ですので、なるべく清潔に保つように心がけましょう。
入浴時はデリケートゾーンをしっかりと洗うことが大切ですが、強く洗いすぎると皮膚が乾燥しやすくなり逆にかゆみの原因となりますので、丁寧にやさしく洗うようにしてください。

デリケートゾーンへの刺激が少ないものを身に着ける

デリケートゾーンが蒸れてかゆくなりやすい夏場は、スキニーパンツやストッキングなどの着用は避けて、なるべく通気性のよいものを身に着けましょう。
また、下着も通気性がよく汗を吸収しやすいものを選び、生理用品もこまめに取り替えるようにしてください。

しっかりと身体を休めて規則正しい生活を心がける

日頃の疲れやストレスによって免疫力が低下したときにかゆみが起こりやすくなることがあります。まずは、しっかりと睡眠を取って身体を休めるようにしてください。また、栄養バランスのよい食事を心がけ、適度な運動を行なうようにしましょう。

性感染症の感染を防ぐ

デリケートゾーンのかゆみの原因にもなる性感染症の多くが性行為によって感染します。病気の予防のためにも避妊具を正しく使用しましょう。万が一性感染症にかかってしまったときは、感染の拡大を防止するために必ずパートナーと治療を受けてください。

当院でも、デリケートゾーンのかゆみに関するアドバイスや指導を行なっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。